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白昼夢、或いは全部勘違い

コンテンツの消費

とにかく面白い漫画「コオリオニ」のこと

梶本レイカさんの「コオリオニ」を読んだ。

 

コオリオニ(上) (BABYコミックス)

コオリオニ(上) (BABYコミックス)

 
コオリオニ(下) (BABYコミックス)

コオリオニ(下) (BABYコミックス)

 

 

こんなに面白い漫画は久しぶりに読んだ。
1人でも多くの人にこの漫画を読んで欲しいので、どんな話かバレないように一生懸命これを勧めるものを書こうと思う。

あらすじはAmazonに書いてある。

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人から勧められたり、人が面白いと言っていた漫画を買うのは、その感想そのものだけでなく、「この人が勧めるなら面白いだろう」と、誰が勧めているかも大事だと思う。
そもそも私がこの作品を知ったのも、HOMMヨのニイマリコさんが言及していたからだ。
HOMMヨはサイコーのロックバンド

HOMMヨ ライカ - YouTube

なので、不特定多数への影響力のない私は、このブログを読んでいる推定10人の私の知人の、多分BL漫画をそんなに読まない人が読んでもらいたくなるのを目指す。
「お勧めのBL漫画」という文脈の文章は既に世の中にたくさんあるし、私のこれを読み進めるよりこちらを読んだ方がよっぽど良い。

コオリオニ/かくれんぼか 鬼ごっこよ|シトロエンで逃走

「コオリオニ」はとにかく面白い。
お話がもうとにかくとても面白い。こんなに続きが読みたくて貪るように下巻を手に取ったのは久しぶりだ。
(何が面白いのか書くとどんな話なのかということになるので、漫画を人に勧めるのは難しい。私はネタバレが苦手だ。)
裏社会を取り扱った作品には余り馴染みがないが、複雑でリアリティのある(リアル裏社会になんの縁もない私が言うのも変だ)描写は圧倒的だった。
私が知らないショッキングなこともあった。軽薄な「あなたの知らない日本の裏社会!」ではなく、「私が知らないだけで、こんなことはきっとどこかで起きているんだろう」と思うほど、どこにもかしこにも、説得力があった。
暴力的なシーンは少なくないが、私は割とすんなり読むことが出来た。
漫画や映画の暴力的なシーンは得意な方ではないと自分のことを思っていたし、意図的に避けていた。
けれど「コオリオニ」は、その一つ一つに物語が、必然性というか、不条理であればその不条理への流れがあり、どんどん読むことが出来た。
私は、「暴力的なシーン」が苦手なのでなく「なんでここでこうなる?」という理由が、不条理なら不条理なりの文脈がないものが苦手だったのだと気付いた。
(なので、「コオリオニ」のあとであれば「高3限定」もギリギリ読めた。ギリギリだった。)
暴力というか痛そうな描写、方向性は全く違うが私は「体重人格探偵サイコ」は読めるので、あれが読めるなら大丈夫だと思う。
(サイコの話をするたびにサイコの紙の匂いを思い出そうとするが思い出せない)

ここまで、もしこれを読んで「コオリオニ」に多少なり興味を持ったが、手に取ることをためらう理由が「BLはちょっと…」と言うのであれば、勿体無いので読んでほしい。
特に、もし「BLには男同士のエロいことを目的にした、筋書きは二の次のものしかない」と思った上で、そう思っているのなら、本当に勿体無いので読んでほしい。
私は夫(好きな漫画家は志村貴子松本大洋)と、たまたまうちに遊びに来ていた友人(男性・好きな漫画は「フリージア」)に「今すぐ読んで!いいから!読んで!」と読ませたが、2人とも大変面白かったと言ってくれた。

ただ私はこれを「BLじゃなくてね!面白いから!」とは言わない。
我が家には多少の商業BL漫画(同人誌ではなくて本屋さんで買えるもの)があるが、普段から熱心に新刊をチェックしたりレーベル買いしてみたりするわけでもないので、BLへの造詣はそんなに深くない。
「BLとはなんぞや」などは金田淳子先生の著作を読めばいいと思うが(「文化の社会学」は読みやすいのでお勧め)、「コオリオニ」で私が心惹かれたのは、筋書きの面白さもさることながら、それぞれの人物の関係性だ。
「関係性」に惹かれること、実にBLらしいと思う。
大変に面白い作品の前ではジャンル分けは無意味で野暮かも知れないが、「BLだから読まない」は勿体無いし、けれど「BLとしての面白さ」があるのも確かだと思う。

ともかく「コオリオニ」は大変に面白かった。
今後私の家に遊びに来る人には課題図書として読んでもらいたいし、気に入った人は各自その場でポチッと購入してほしい。

そういえば家の本棚を思い出していたら「裏社会BL」が意外とあった。
「ダブルミンツ」と「MO'SOME STING」。

 

MO’SOME STING (クロフネコミックス)

MO’SOME STING (クロフネコミックス)

 

 

私はヤマシタトモコさんの全作品の中で王狐文が3番目に好きだよ…

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